

「これだ!」と思えるワインとの出逢いは、いつも突然に訪れます。ある程度コストがかかったとしても、そのワインがかけがえのない一本であれば、そのコストも惜しくはないでしょう。たとえばフランス、コート・デュ・ローヌ地方の「シャトー・ヌフ・デュ・パープ・ボーカステル・オマージュ・ア・ジャック・ペラン2004(写真右)」のように、出来のよい年にだけつくられるワインなど、国内の市場ではめったにお目にかかれないような稀少なワインだったら、出逢えたそのときに何としても手に入れたい、という衝動に駆られるはずです。

原産国:フランス
品種:ムールヴェードル他
先祖の功績を讃えるこの一本は、特に出来のよい年にだけつくられる。よく熟し、凝縮したブドウを少量実らせる古樹のムールヴェードル種が中心。問:ジェロボーム 価格:48,000円
そんなとっておきのワインを手に入れることができたら、記念日や祝い事など特別な一日にじっくりと味わう。これが、よいワインの正しい楽しみ方です。出逢った瞬間からコルクを抜く瞬間まで、その一本を愛でるように育てれば、味わう喜びもより大きくなるはずです。
でも出逢ってしまったとはいえ、果たしてその日までが長ければ、我が家にワインを育む環境が揃っていないと、せっかくの高い次元で熟成されたバランスを壊してしまいかねません。かといってその日が間近になってからお店へ行っても、そのワインがまだ在庫されているとは限りません。稀少なワインほどすぐ誰か愛好家のもとへ買われていってしまうでしょう。

思いがけず出逢い、衝動に駆られて手に入れた一本のワイン。いつか開けるその日までワインの味わいをホールドしたいなら、最適な環境を維持する努力を惜しんではいけません。
とはいえ、四季の移ろいとともに温度や湿度が大きく変化する日本では、ワイン専用の一室を設けられるくらい広い家でない限り、よいワインを最適な状態で保存するというのはかなり難しくなります。そのうえ、大事にホールドしたいのはただ1本。こんなとき重宝するのが、シングルボトル専用のワインセラーなのです。

丁寧につくられたよいワインは特にデリケートなので、保存する際には細心の注意を払わなければなりません。最低限、押さえなくてはならない保存のポイントは4つあります。
理想的な長期熟成のための温度は10℃~15℃と言われています。しかし、適温はワインの種類によってさまざま。また、飲み頃の適温はこの保存時の適温とは異なります(写真右)。
湿度は高めの65~75%に設定します。湿度が高いと過熟成となり、湿度が低いとコルク栓が乾燥して外気が侵入し、ワインを酸化させてしまうので注意しましょう。
紫外線は、人間の肌に有害なだけでなくワインの風味にも大きく影響を与えます。ワインカーブが地下にあるというのも、この紫外線対策が理由のひとつ。

ワインを横に寝かせて保存するのは、コルクが乾くと酸化の原因になるからです。また、微振動でもワインの熟成を早めてしまうので、極力揺らさないよう注意を払いましょう。

これらの保存条件を満たしてくれるのが、ワインカーブであり、ワインセラーとなるわけです。このワインセラーにもさまざまな種類があるのですが、特別な一本のためのシングルボトル・ワインセラーをご存じですか?

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